IP網というのは、IP電話のことです。IP電話とはLINE電話とかスカイプなどのネットの音声・動画送受信で行う電話のことです。
元々電話は専用の回線をもっていました。番号をダイヤルすると相手にかかるのは、NTTが専用の回線で専用の交換局で相手につなげていたからで、それで料金を取っていました。
しかし、インターネットが普及してそこら中にインターネット網ができ、LINE電話なんかは無料で電話できるし、世界中無料で掛けることができたりします。
これだとこの先「お金がかかる専用の電話回線」を誰も使ってくれなくなります。
だから、NTTは逆に「固定電話もインターネットに入れてしまおう」と考えたのです。固定電話もLINE電話のようにIP電話にすれば「無料で掛けられる」わけです。
ただ普通のIP電話は音声が不明瞭だったり、突然切れたりすることがあり不安定です。それを明瞭で切れないようにNTTの技術をつかって「お金をもらう」のです。
実は4Gから携帯電話はIP電話になっています。最初は通話と通信が分けられていた携帯電話も、4Gから「同じやり方で通話も通信も行う」ようにしたので、通話はIP電話になったのです。
それが今度は固定電話もIP化して、NTTが持っている日本中の膨大な電話回線がネット用として使えるようになるので、NTTはそれを使って新しい商売をする予定です。
たとえばIP網に変更した後、NTTは国際電話事業も行う、とかいてあるはずですが、インターネットは世界中つながっているので、海底ケーブルをもっていないNTTでも国際電話事業ができる、のです。